CADオペレーターという職種に対するイメージは、人それぞれです。
「手に職を持っていてかっこいい」「高年収が期待できる将来有望な仕事」など、ポジティブなイメージを持つ方も多いでしょう。
一方で、「CADオペレーターになるのはやめとけ」「きつい仕事だからおすすめしない」という方がいるのも事実です。
今回は、なぜCADオペレーターが「やめとけ」「きつい」と言われるのか理由を探っていきましょう。
対処法にも触れているので、今後CADオペレーターを目指す方はご参考ください。
CADオペレーターが「やめとけ」「きつい」と言われる理由
早速、CADオペレーターが「やめとけ」「きつい」と言われる理由を解説します。
実際の働き心地や将来性がどうなのか知りたいときは、下記をチェックしてみましょう。
納期に追われて残業・休日出勤することが多いから
仕様書の確認から図面作成までの納期が短い場合、残業や休日出勤が必要になるケースも多いです。
クライアントや設計士からの要望にリアルタイムで答えなくてはならず、目の回るような忙しさに感じられることも多いでしょう。
また、緊急案件や突然の修正依頼も多く、前もってスケジュールを立てにくいのも特徴です。
経験が長くなりリーダーや責任者のポジションにつくと、その分部下・後輩の仕事を巻き取らなくてはならず、帰って融通が利かないと感じることもあるようです。
ワークライフバランスを重視したい方は、就職先の労働実態についてもしっかりリサーチしておきましょう。
単純作業・細かい作業が多くて疲れるから
CADオペレーターは仕様書に基づいてひたすらに図面にしていく作業の多い職種であり、単純作業や細かい作業が増えがちです。
毎日同じような作業をしていると、つい飽きたり疲れたりすることもあるでしょう。
ときにはアルバイトでもできるような仕事だと感じてしまい、やりがいを失ってしまうこともあります。
実際にはCADオペレーターとして働ける人材は不足しており、ソフトウェアの取り扱いに関する専門知識も必要なので、誰にでもできる仕事ではありません。
仕事に慣れすぎていないか確認しながら、モチベーションを維持する必要がありそうです。
1日中座り作業で運動不足になるから
CADオペレーターは基本的に1日中パソコンに向かい続ける仕事であり、運動量が少なくなります。
もともとじっとしているのが得意な人には天職となる可能性がありますが、それ以外の人にとってはつらいと感じられるかもしれません。
また、運動不足が原因で体調を崩したり、テレワークが続いて引きこもりがちになったりすることもあります。
チームメンバーとのコミュニケーションもチャットで完結する場合、人との交流がほぼなくなってしまうこともあるので注意しましょう。
プライベートではよく外に出ることを意識するなど、健康対策が欠かせません。
会社ごとにルールが違いすぎてやりづらいから
会社によってCADオペレーターに求められる業務内容やマニュアルが異なり、転職したばかりの頃はやりづらさを感じることもあります。
ファイルの保管法・扱うソフトウェア・設計士とのコミュニケーションなど、うまくいかないことが小さなストレスとなるケースも多いです。
反対に、CADオペレーターの自主性に丸任せされており、マニュアルが実質ない会社もあるので注意しましょう。
「自分の責任が重すぎる」「ルールが明文化されておらずよくわからない」などのストレスが、CADオペレーターとして働く際のハードルになることもあるのです。
時には専門的な知識も求められるから
本来CADオペレーターの仕事は設計図作成ですが、企業によっては専門的な知識も求められるので注意しましょう。
設計士に「こんなこともわからないの？」と言われるなど、思わぬところでストレスを感じてしまうかも。
また、「巾木と框の寸法を記載して」など、業界特有の業務や専門用語を学び続けなければいけないのもネックです。
ある程度経験を積めば解消できることもあるので、勉強期間として割り切る他ありません。
経験を積んでからも時代のニーズに合わせて最新情報をインプットするなど、工夫していきましょう。
設計士と現場との間で板挟みになりストレスになるから
CADオペレーターが建築の現場に出ることは滅多にない反面、その分設計士と現場との間で板挟みになることが多いです。
設計士からの指示通りに図面を作ったつもりでも、現場から「こんなの無理」「間に合わない」と不満を言われるかもしれません。
かといって設計士に伝えようにも「指示通りでいい」と突っぱねられるなど、思うようにいかないことも多いです。
小さないざこざが人間関係のトラブルになることも多く、風通しのよい組織だと感じられなくなることもあるでしょう。
ストレスフルな環境でメンタルヘルスを病むことがないよう、対策が求められます。
CADオペレーターが「やめとけ」「きつい」と感じる口コミ
実際にCADオペレーターとして働く人のなかには、「やめとけ」「きつい」と感じる人がいます。
下記ではSNSに投稿された本音を紹介するので、チェックしてみましょう。
CADオペレーターってどんな感じなのかなって思ってCADオペレーターらしき人のアカウント覗いてみたら「辞めたい転職したい友人の方がボーナス貰ってる気がついたら涙出てる」って呟いててブラック臭すごい
— リモート (@__remote) February 15, 2017
質問させて下さい。
皆さんが職場を辞めよう(転職しよう)と思う時ってどんな時ですか？※おしごとメディア内のコラムの参考にさせて頂きたいです。よろしくお願いいたします。
— なっつん@おしごとメディア (@NATSU_honne72) June 26, 2023
なかなかのブラックな会社に勤めていたときに担当していた業務
•CADオペレーター
•対外的なやり取り全て
•パートさんの管理
•従業員指導
•受発注管理
•製品チェック
•事務処理
•在庫管理
•請求業務
•現金小口管理#これが私だ— ちびぃ│山下美樹 黒門カルチャーファクトリー｜CAMPFIRE公式キュレーションパートナー (@chiby_smile) April 30, 2019
ブラック企業→CADオペレーター残業100時間→内航船員7ヶ月乗りっぱなし
楽しいわけがない。
— うさじい@黄色い車の人 (@1000th_summer) May 31, 2015
ＣＡＤオペレーターはやめとこう(´Д｀；)ブラックな情報しかでてこん
— ケイシ(KC) (@menesisu) June 11, 2012
会社によってはブラックな働き方を強制されることがあり、ワークライフバランスは整わないと感じる方もいるようです。
環境による差が大きいので、転職前のリサーチが欠かせません。
CADオペレーターが「楽しい」「最高」と感じる口コミ
一方で、CADオペレーターの仕事を「楽しい」「最高」と感じる方も多いです。
適正CADオペレーター高すぎだったし…好きな時に出勤できるとか最高
— やきいも (@imo_yaki) June 12, 2016
60才で初ツイート🤗
時給も良くて、在宅もOK。
結婚しても子供小さくても、全然稼げたし。
CADオペレーターの仕事は最高✌️だと本気で思う。
生まれ変わってもCADオペやる（笑）みんなにオススメしたいです。
「手に職」つけてもらいたいなぁ、、、
— めろん (@merokama12) September 28, 2022
テリーさんルーティンワーク得意だから今の仕事天職やと思ってる。CADオペレーターでも食ってけそう。3倍の作業速度誇ってるからね。
— テリーさん▫️🐕 (@Terry_trtr) October 7, 2021
ついに！部長に相談したぞ！
CAD専門(CADオペレーター)になったぞ🔥🔥🔥🔥うれしいー！でも、Auto CADまだやったことないから、お勉強からだよ🥲
— ちばえび (@_udaudanation_) October 25, 2021
@maruko_ff まる子さんお悩みですね、元CADオペレーターです(笑)将来性のあるお仕事です、スキルが必要とされるので、満足度は高いかも…
仕事的には納期が命なので、拘束される時間も増えるのでそこは頭が痛いですね。(。>д<)— 端緒 (@2131mo) May 23, 2015
相性次第では、CADオペレーターを天職だと感じることもあるでしょう。
コツコツ作業や細かな調整が好きな人にとっては、最高の職業になりそうです。
CADオペレーターになるメリット
CADオペレーターは大変な仕事ですが、メリットが多いのも事実です。
下記で代表的なメリットをチェックしておきましょう。
自分の働きが目に見えるから楽しい
ものづくりに関わるCADオペレーターは、自分が作成した設計図をもとに建物や製品が完成していく様子を見れます。
「自分の仕事が形になった」「完成を喜んでくれる人がいる」という実感がやりがいにつながることも多いでしょう。
縁の下の力持ちとして仕事に携われることに、誇りを感じるかもしれません。
形あるものに関わりたい方にこそ、おすすめの職業です。
求人が多いので転職先に困らない
CADオペレーターの求人数は多く、転職先に困らないのもメリットです。
大手求人サイトのIndeedにはCADオペレーター職の求人だけで5万7,000件以上が登録されており（2023年7月現在）、十分な売り手市場であることがわかります。
転職先の選択肢が多い場合、どうしても職場環境が合わなければ会社を変える選択ができるので安心です。
また、フリーランスCADオペレーターも増加傾向にあり、キャリアパスも多彩です。
フルタイム就労ができない場合でもパート・アルバイトとして再就職するCADオペレーターもいるので、自分のライフスタイルに合わせて働けます。
テレワークと相性が良い
CADオペレーターはパソコン1台あれば働ける仕事なので、テレワークとの相性も抜群です。
通勤時間を短縮しながら自宅で働けるため、子育て・介護・療育・通院に忙しい方でも問題ありません。
また、在宅フリーランサーとして働く選択肢もあり、自由なキャリアを形成できます。
会社によってはコワーキングスペースやサテライトオフィスでの勤務、フレックスタイム制の導入に積極的なケースもあるので、転職先の実態をチェックしてみましょう。
資格や経験次第でどんどんキャリアアップできる
CADオペレーター関連の資格は多く、経験次第でどんどんキャリアアップできるのが魅力です。
- CAD利用技術者試験
- 建築CAD検定試験
- オートデスク認定資格プログラム
- Vectorworks操作技能認定試験
- CAD実務キャリア認定制度
- 3次元設計能力検定試験
- CADデザインマスター
- 機械・プラント製図技能士
自己成長するきっかけにもなるので、経験に合わせてチャレンジしてみましょう。
CADオペレーターの大変さを緩和する方法
最後に、CADオペレーターの大変さを緩和する方法を解説します。
下記の対策ができれば働きやすさを上げられるので、想像以上にストレスフリーな環境にいられるかもしれません。
事前にCAD関連の知識を強化しておく
完全未経験からCADオペレーターを目指す場合、入社前にできる限りの知識をインプットしておくことが大切です。
実務現場を想定した実践的な学びができていれば、CADオペレーターとして働き始めてからの違和感を減らせます。
現場でOJTしながら学ぶことも可能ですが、どうしても専門知識を求められるため、最初のうちは実力不足でつらい思いをするかもしれません。
不安なときはCADの知識を学べるITスクールやハローワークの職業訓練を活用し、対策しておくのがおすすめです。
コミュニケーション能力を強化する
CADオペレーターの仕事はひとりで黙々と作業を進めるシーンが多いように感じられるかもしれませんが、実際には設計士や現場担当者との密なやり取りが求められます。
最低限のコミュニケーションだけで済むからとおざなりにした場合、板挟みになったり意見がぶつかったりして思わぬストレスを感じるかもしれません。
一方、普段から円滑なコミュニケーションができていれば無理なく自分の希望を相談できるなど、メリットが多くなります。
コミュニケーション能力を強化し人間関係を早期の段階で構築しておけば、意外とストレスフリーに働けます。
設計の知識も習得する
CADスキルだけでなく設計の知識も習得しておけば、設計士と対等なやり取りができる可能性が高まります。
思わぬミスにも気づきやすく、「頼りになる」「いてくれると助かる」という声が社内から上がるかもしれません。
希少性の高いCADオペレーターとして活躍できるため、年収や役職などの待遇に反映されることも期待できます。
万が一の転職時にも、入社直後から理想的な条件を提示してもらえる可能性が高く、やりがいにつながります。
CADオペレーターは「やめとけ」「きつい」と言われる理由 まとめ
CADオペレーターは「やめとけ」「きつい」と言われる仕事ですが、工夫次第でやりがいを実感することも可能です。
専門知識やコミュニケーション能力を強化しておけば、働きやすい環境を自ら作り上げることもできます。
まずはCADオペレーターの実態を知り、入社後のイメージを固めておきましょう。
また、応募先企業の口コミ・評判をチェックし、無理なく働けそうか会社か判断することも大切です。
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